サンファン諸島の周辺海域には、「南部定住型シャチ(Southern Resident Killer Whales)」と呼ばれる群れが夏季に回遊します。J-pod、K-pod、L-podの三つの群れで構成され、それぞれに名前のついた個体がいます。船上でシャチを見るためには、どこにいるかよりも、なぜそこにいるかを理解することが近道です。
南部定住型シャチとは何か ¶
南部定住型シャチは、太平洋岸北西部の沿岸に定住する個体群です。主にチヌークサーモンを食べ、夏季にはサーモンの回遊に合わせてサンファン諸島周辺に現れます。現在確認されている個体数は70頭台で、絶滅危惧種に指定されています。個体ごとに背びれの形や傷の位置が異なり、熟練した観察者は背びれだけで個体を識別できます。
観察に適した季節と時間帯 ¶
サンファン諸島周辺でシャチが最も頻繁に目撃されるのは6月下旬から9月上旬です。チヌークサーモンの回遊がピークを迎えるこの時期、シャチはハロ海峡やロシア海峡を活発に移動します。時間帯については、潮の動きが活発な朝と夕方に目撃例が集中しています。Cedar Harbor Lineの日帰り便は、この時間帯に主要な水道を通過するよう航路を設計しています。
船上での観察のポイント ¶
シャチを探すときは、水面の変化に注目します。呼吸のために水面に出るとき、背びれと背中が弧を描くように現れます。遠くから見ると、小さな黒い突起が水面に現れては消えるように見えます。双眼鏡は8倍から10倍のものが使いやすく、船の揺れを考えると手ぶれ補正付きが理想的です。Cedar Harbor Lineの船内には貸し出し用の双眼鏡があります。
観察時の距離と注意事項 ¶
米国の法律(Marine Mammal Protection Act)では、シャチから200ヤード(約183メートル)以内への接近が禁止されています。Cedar Harbor Lineはこの規定を厳守し、シャチが近づいてきた場合はエンジンを電動モードに切り替えて待機します。観察中はデッキでの大声や急な動きを避けてください。静かに待つことが、最も良い観察につながります。
シャチが見られなかった場合 ¶
シャチは野生動物であり、必ず見られる保証はありません。Cedar Harbor Lineの日帰り便では、シャチが確認できなかった場合でも、ハクトウワシ、ハーバーシール、ダルフィンなど他の野生動物を観察できることがほとんどです。Dianeの解説は、シャチの有無にかかわらず、島の生態系全体を対象としています。
シャチ観察は、運と知識の両方が必要です。Cedar Harbor Lineの日帰り便では、Diane Kowalskiが航行中ずっと水面を観察しています。彼女の目は、乗客の誰よりも早くシャチを見つけます。